良い汗と悪い汗

6月に入り、日本各地で真夏日、猛暑日を迎えているところが多いようです。
感染症対策とともに、こまめな水分補給を忘れず熱中症対策もしっかりと行っていきましょう。

さて、この季節になると「汗」をたくさんかくようになります。
小さな子供たちの汗のかき方を思い浮かべてみてください。
びっしょりになるほど大量の汗をかいているわりに、サラサラとしていることに気づきます。
サラサラした汗は良い汗で、塩分やミネラル分が少なく蒸発しやすいのです。

あなたの汗はどうでしょうか?
良い汗と悪い汗の違いを考えてみましょう。

汗の種類

汗の最大の目的は、体温の上昇を防ぐこと。
『汗』イコール『臭う』というイメージがあるかもしれませんが、本来汗に臭いはありません。
ベタベタとした臭いの気になる汗をかいている場合、その原因は体の中でおこっています。

次の項目をチェックしてみましょう。

▢空調の効いた部屋で過ごすことが多い
▢普段から、あまり運動をしない
▢車や電車などの移動が多い
▢疲れやすい
▢冷え性だ

このような状態が続いていると、汗腺の機能は低下し、本来体内に吸収されるはずであった塩分やミネラルが汗と一緒になって出てしまいます。
また、汗にはアンモニアや乳酸が含まれやすく、これらが原因となりベタベタとした臭いの強い汗へとなっていきます。

【疲労臭】

疲れが溜まるとと体にアンモニアが増えます。
アンモニアは普段、肝臓で処理されますが、過労で肝機能が低下すると処理が滞り、体に広がったアンモニアが汗と一緒に臭いとなって出てきます。

【ストレス臭】

ストレスが強いと、ホルモンの影響で皮脂が増えます。
同時にストレスは活性酸素をも増やすので、皮脂が酸化して臭いを発生させます。加齢臭と同じようなにおいがします。

【加齢臭】

タボリック症候群や更年期などさまざまな原因で男女共に発生します。
原因となるのが腸内バランスの崩れ。腸内に悪玉菌が増えると、悪玉菌が発する毒素が血中に流れ込み、汗に溶けて独特な臭いになります。

【ダイエット臭】

食事制限だけで痩せようとしている場合、汗ばかりではなく息や尿までがツーンとした酸っぱいにおいになります。エネルギー源である、炭水化物やたんぱく質が不足している証拠と言えるでしょう。

汗をコントロールする

良い汗をうまくかけないと熱中症やクーラー病、自律神経失調症などさまざまな不調や病気を引き起こす可能性があります。
積極的に汗をかくことを意識して、良い汗をかける体になりましょう。

中程度の運動

40歳を過ぎると能動汗腺が減ってきます。
良い汗をかくためには、ウォーキングなどの有酸素運動や、入浴時の汗腺トレーニング(ぬるめのお湯で半身浴)で、ゆっくりと汗をかけるようにしましょう。全身の汗腺機能が高まります。

インナーの活用

汗をすぐ蒸発させられるよう、吸水性に優れた綿や絹、速乾性のある素材の服を選びましょう。

こまめに汗を拭く

良い汗には本来臭いはありませんが、時間が経つごとに雑菌によってにおいが発生してしまいます。汗をかいたらこまめに拭くようにしましょう。梅雨の時期の熱中症対策にもなります。

まとめ

自粛が続いたことで、今年はやけにベタつくな~と「汗の変化」に気づく人が多いかもしれません。
良い汗になるには、汗をたくさんかくことが重要です。
サラサラとした汗で、これからくる夏を爽やかに過ごしましょう。


この記事をシェアする

関連記事