トムソンテクニックとは
「カイロプラクティックの施術」と聞くと、バキッと強い力で骨を鳴らすイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
トムソンテクニックはそのイメージとはまったく異なります。専用のドロップテーブル(トムソンベッド)を使い、ニュートンの慣性の法則を応用することで、最小限の力で脊椎・骨盤・四肢を矯正するカイロプラクティックのテクニックです。
施術者の腕力に頼らず、テーブルのドロップ機構と患者さん自身の体重を活かして行うため、体への負担が少なく、小柄な施術者であっても安定した矯正が可能な点が特徴です。
トムソンテクニックの原理:慣性の法則を活かした矯正
トムソンテクニックの核心は、ニュートンの慣性の法則(第一法則)の応用にあります。
専用のトムソンベッドは、頭部・胸部・腰部・骨盤部の各セクションが独立したドロップ機構を持っています。施術者がレバーや足踏みスイッチで各パーツをわずかにリフトアップした状態で、施術部位に手のひらでやさしく圧力をかけます。その瞬間、ロックが外れてパーツがほんのわずか(数センチ程度)落下します。
このとき、テーブルが落下して止まった瞬間に慣性の力が生じ、身体には上方向への力が働きます。この「第二の力」によって、椎骨や骨盤が本来あるべき位置へとやさしく矯正されます。
施術者が強い力で押し込むのではなく、テーブルの機械的なメカニズムと患者さん自身の体重を利用するため、高齢の方・体の小さい方・筋緊張の強い方にも対応しやすいのが大きな利点です。
下肢長検査とは
トムソンテクニックのもう一つの大きな特徴が、ディアフィールド・レッグチェックと呼ばれる下肢長検査です。
ロマー・ディアフィールド先生が開発したこの検査は、トムソンテクニックの土台となる分析法であり、現在では「ディアフィールド・トムソン下肢長検査」とも呼ばれています。
検査の手順(概要):
- 患者さんにうつ伏せで寝ていただき、両脚を伸ばした状態で左右の脚長差を確認する
- 両膝を90度に曲げた状態でも同様に脚長差を比較する
- 頭を左右それぞれに向けてもらい、脚長差の変化を観察する
この3段階の評価結果の組み合わせによって、問題が主に骨盤部にあるのか・頸椎部にあるのか、そしてどのような変位パターンがあるかを判断します。
※ この検査は、骨盤や脊椎のバランスが脚の神経学的緊張に影響を与えるという考えに基づいており、実際の骨の長さを測定するものではありません。
トムソンテクニックで矯正できる部位
トムソンテクニックは、骨盤・頸椎だけに限らず、脊椎全体と四肢の関節、顎関節、頭蓋骨に幅広く対応しています。
脊椎・骨盤
| 部位 | 主な対象 |
|---|---|
| 頸椎(首) | 頸椎の変位、頸椎症候へのアプローチ |
| 胸椎(背中) | 胸椎の前方・側方変位、肋骨変位など |
| 腰椎(腰) | 腰椎の回旋変位、椎間板への負荷軽減など |
| 骨盤(仙骨・腸骨) | PI変位・AS変位・仙骨変位など |
四肢・その他
| 部位 | 主な対象 |
|---|---|
| 肩関節 | 肩甲骨変位、肩関節のアライメント調整など |
| 股関節 | 大腿骨頭の変位など |
| 膝関節 | 半月板・後方脛骨変位など |
| 足関節 | 距骨などの変位 |
| 顎関節(TMJ) | 顎のズレ・開口障害への対応 |
| 肋骨・胸郭 | 肋骨の回旋変位、可動域制限など |
トムソンテクニックは、もともと全脊椎に対応した施術体系として設計されており、五大法則による骨盤・頸椎の矯正を基本としながら、応用として上記のような四肢・その他の部位へのアプローチも行います。
トムソンテクニックの施術の流れ(当院の場合)
当院では、トムソンテクニックを以下の流れで行っています。
①問診・姿勢チェック
現在の症状や生活習慣、既往歴などをお聞きします。姿勢や歩き方の観察も行います。
②ディアフィールド・レッグチェック(下肢長検査)
うつ伏せになっていただき、脚を伸ばした状態・膝を曲げた状態・頭を左右に向けた際の変化を確認し、五大法則に基づいてカテゴリーを判断します。
③触診・その他の検査
脊椎・骨盤・筋肉の状態を手で確認します。必要に応じて他の検査も組み合わせます。
④トムソンテクニックによる施術
トムソンベッドの各セクションを患者さんの体重に合わせてセッティングし、判断した部位に対して施術を行います。ドロップ時に「ガシャン」という音がすることがありますが、これはテーブルのパーツが落下する際の音であり、骨が鳴っているわけではありません。
⑤施術後の確認・セルフケアのアドバイス
施術後に再度検査を行い、変化を確認します。日常生活でのセルフケアや姿勢指導も行っています。
こんな方にご相談ください
- 腰痛・慢性的な腰のだるさが続いている
- 肩こり・首こりが取れない
- 骨盤のゆがみが気になる
- 坐骨神経痛のような脚への痛みやしびれがある
- 産後の骨盤ケアをしたい
- 体の左右差・姿勢の崩れが気になる
- 強い力での矯正に不安がある
- 五十肩・肩関節の動きが悪い
- 股関節・膝・足首のバランスが気になる
よくあるご質問
Q. 施術中に「ガシャン」という音がしましたが大丈夫ですか? A. はい、問題ありません。あの音はトムソンベッドのドロップ部が落下する際の音です。骨が鳴っているわけではありませんのでご安心ください。
Q. 痛みはありますか? A. 基本的にほとんど痛みを感じない方がほとんどです。ただし、炎症が強い場合や施術後に一時的な筋肉痛のような反応(好転反応)が出ることがあります。
Q. 何回くらい通えば効果が出ますか? A. 症状や体の状態によって個人差があります。一般的には数回の施術で変化を感じていただける方が多いですが、慢性的な問題は継続的なケアが重要です。初回施術後にご相談しながら計画を立てます。
Q. カイロプラクティックと整骨院の施術はどう違いますか? A. 整骨院での施術は柔道整復師の国家資格に基づくものです。当院では、カイロプラクティックのトムソンテクニックをはじめとする手技を取り入れながら、身体全体のバランスを総合的にみていきます。
たすく整骨院について
たすく整骨院では、トムソンテクニックのほかにも、ガンステッドテクニック・クレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)・トリガーポイントテクニック・NAETなど、多様な手技を組み合わせながら患者さん一人ひとりに合った施術を提供しています。
「治療だけで終わらない」
当院が大切にしているのは、施術・生活習慣の見直し・セルフケアの三つを柱に、根本的な体の変化をサポートすることです。腰痛・肩こり・骨盤のゆがみ・慢性疲労など、身体の不調でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。


