ミネラルは、私たちの体にとって欠かせない栄養素であり、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミンと並んで5大栄養素の一つです。
体内のさまざまな機能を正常に保つ上で、重要な働きを担っています。ミネラルは、体内で合成することができないため、毎回の食事から摂取する必要があります。
しかし、現代の食生活では、重症なミネラル不足が指摘され、ミネラル不足から様々な症状、不調を引き起こしてまいます。
そこで今回はミネラル不足についてのお話させていただきます。
ミネラル不足の原因
ミネラル不足になる原因は、以下のものが挙げられています。
⑴偏った食生活
製造する過程の中で加工食品や精製された食品にはミネラル不足しています。また、好きな食事ばかりの摂り方、野菜、果物が嫌いだとなおのことミネラルが不足します。
⑵ストレス
慢性的なストレスは体内のミネラル代謝に影響を与え、ストレスを緩和するホルモンの材料に使われて、消耗することからミネラル不足を引き起こします。
⑶運動しすぎ、肉体労働による働き過ぎ
運動しすぎ、肉体労働による働き過ぎは大量な汗をかくため、汗と共にミネラルが流れます。それによって、ミネラル不足を引き起こします。
⑷過度な飲酒
アルコールの過剰摂取は、ミネラルの吸収を妨げると言われています。過度な飲酒は、避けなければいけません。
⑸喫煙
タバコに含まれる有害物質がミネラルの吸収を妨げるだけでなく、有害物質を排泄するためにミネラルが消耗されてしまいます。
また、現代の農業は土壌が深刻なミネラル不足から、食品中のミネラル含有量の低下につながっている可能性と言われています。これらの要因が複合的に絡み合い、ミネラル不足のリスクを高めていると言われています。
ミネラル不足による10の代表的な症状
ミネラル不足による10の代表的な症状には、以下のようなものがあります。
⑴疲労感・倦怠感
鉄分不足による貧血や、マグネシウム不足によるエネルギー代謝の低下が原因です。
⑵頭痛・めまい
鉄分不足による脳への酸素供給量の減少が関係
⑶集中力低下
マグネシウム、カリウム、ナトリウム不足が神経機能に影響を与えます。
⑷筋肉の痙攣・こむら返り
カルシウムやマグネシウムの不足が筋肉機能に影響を与えます。
⑸不眠・睡眠障害
マグネシウム不足が睡眠リズムに影響を与えます。
⑹肌荒れ・爪の変化
亜鉛不足が続くと皮膚や爪の健康に影響を与えます。
⑺味覚障害
亜鉛不足が味覚機能に影響を与えます。
⑻筋骨格症状
カルシウムやマグネシウム、鉄分などが不足すると肩こり、首痛、腰痛などの筋骨格症状を引き起こします。
⑼免疫力低下
セレン、亜鉛などの不足が免疫機能に影響を与えます。
⑽循環器系の不調
マグネシウムやカリウム、鉄分などが不足すると心臓機能に大きく影響を与えてしまいます。
これらの症状が単体又は複数組み合わさることで、ミネラル不足の可能性が考えられます。
各ミネラルの不足症状と対策栄養素
主要なミネラルの不足症状と対策について、詳しく説明させていただきます。
鉄
【症状】
うつ、貧血、疲労感、めまい、頭痛、集中力低下、首痛
【対策】
赤身の肉・魚、レバー、ピンク岩塩、ほうれん草など
カルシウム
【症状】
腰痛、骨粗鬆症、筋肉の痙攣、不眠
【対策】
こだわりある乳製品、小魚、緑黄色野菜を摂取に加え、ビタミンD3、マグネシウムと一緒に摂ると吸収率アップ
マグネシウム
【症状】
こむら返り、不眠、不整脈、高血圧、しびれ
【対策】
ナッツ類、豆類、全粒穀物、にがり、天然塩など
亜鉛
【症状】
免疫力低下、味覚障害、皮膚トラブル、免疫力低下、うつ、脱毛
【対策】
牡蠣、レバー、ナッツ類など
セレン
【症状】
免疫力低下、甲状腺機能障害、疲労感
【対策】
ブラジルナッツ、魚介類、卵を摂取
これらのミネラルを意識的に摂取することで、不足による症状の改善や予防が期待できます。
ミネラル摂取を効果的に行う方法
ミネラルの摂取を効果的に行うためには、以下の点に注意してみましょう。
⑴必要な栄養の食事バランス
様々な食品をバランスよく摂取することが重要です。肉、魚、野菜、果物、全粒穀物、豆類、ナッツ類、魚介類などを積極的に取り入れましょう。
⑵調理方法の工夫
ミネラルは水溶性のものが多いため、茹でる調理法ではミネラルが流出しやすくなります。蒸す、焼く、炒めるなどの調理法を取り入れましょう。
⑶吸収を助ける栄養素との組み合わせ
例えば、カルシウムの吸収を促進するビタミンD、ビタミンD3を含む食品(きのこ類、魚など)と一緒に摂取すると効果的です。
⑷加工食品や精製された食品を控える
これらの食品はミネラル含有量が少ない傾向にあります。できるだけ自然な状態の食品を選びましょう。
⑸サプリメントの利用
食事だけでは十分なミネラル摂取が難しい場合、医師や栄養士に相談の上、適切なサプリメントの利用を検討しましょう。
⑹ストレス管理と適度な運動
ストレスを軽減し、適度な運動を行うことで、体内のミネラル不要な消耗、代謝促進できます。
これらの方法を日常生活に取り入れることで、ミネラル不足のリスクを軽減し、健康的な体づくりにつながります。
その症状、不調はミネラル不足かも?ミネラル不足の特徴サインについてのまとめ
ミネラルは私たちの体にとって欠かせない栄養素ですが、現代の食生活では不足しがちです。疲労感、頭痛、筋肉の痙攣、不眠など、一見してミネラル不足とは気づきにくい症状が現れることがあります。これらの症状に心当たりがある場合は、ミネラル不足の可能性を考慮し、食生活の見直しを行うことが大切です。バランスの良い食事を心がけ、野菜、果物、全粒穀物などを積極的に摂取しましょう。また、ストレス管理や適度な運動も、ミネラルの代謝を促進する上で重要です。必要に応じて、医師や栄養士に相談し、適切なサプリメントの利用を検討するのも一つの方法です。日々の小さな心がけが、ミネラル不足による不調を予防し、健康的な体づくりにつながります。自分の体調に耳を傾け、ミネラルバランスの改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。