なぜストレスは体に悪いのか?ストレスのメカニズム!

受付の柴原です。 「ストレスがありますか?」と質問されたとき、あなたは何と答えますか? 私たちは日ごろから様々な出来事を通してストレスを受けています。 出来事の内容によってストレスの強さは異りますが、辛いことや悲しいことだけではなく、実は喜ばしいことでもストレスがかかっているのです。

ストレスのメカニズム!!

ストレスによって胃が荒れたり、頭痛がしたりするなど、心身に様々な影響を及ぼすことはよく知られています。 では「心」に加わったストレスが、どうやって「体」にダメージを及ぼすのでしょうか。

1.「自律神経」によるストレス反応

自律神経は主に交感神経、副交感神経という二つの対照的な神経からなりたちます。 ストレスを受けると「交感神経」の活性により次のような反応がおこります。 ・瞳孔が大きくする ・唾液分泌を制御 ・心拍数を上げる ・胃の運動を制御 ・アドレナリン分泌を促進 交感神経によるこれらの反応は、ストレスに遭遇して数秒以内におこり、ストレスが去るとすばやく元の状態に戻ります。

2.「内分泌」によるストレス反応

内分泌とは各臓器・器官の活動を変化させる化学物質ホルモンが、各臓器の活動を制御する働きのことです。 内分泌のストレスに対する反応は視床下部 → 下垂体 → 副腎という経路でおこります。 ・免疫力が落ちる ・血糖値が上がる ストレスとの遭遇から数分経ってからおこり、ストレスが去ってからも数時間続くことがあります。

ストレス反応は≪諸刃の剣≫

ストレス反応とは「目の前の緊急事態からのがれたり、体を守ろうとする」ために起きる反応です。 決して悪い事ばかりではありませえん。 通常、ストレスの原因がなくなれば体は元の状態に戻ります。 しかし、ストレスの原因が強いものだったり、原因が取りのぞかれずに長時間におよんだりすると、血糖値の上昇がつづき、免疫力も低下し、本来ならば体守ろうとして起こるストレス反応が身体に悪影響をおよぼしてしまいます。

ストレス社会と言われる現代では、ストレスの原因が分りにくく解決するのも困難なものが多く、ストレス反応は時に自らを傷つけることもある諸刃の剣なのです。

人それぞれストレスの感じ方に違いがあるのはなぜ?

同じ状況に遭遇しても、だれもが同じようにストレスを感じるわけではありません。 例えば、「人前で歌うこと」が嫌で嫌でストレスでしかない人もいれば、逆にそれを快感に感じる人もいます。 こういった個人差は、幼い頃からの経験による学習や、遺伝的な体質が組み合わさって生じるといいます。

ストレスを何も感じないのも問題

何かと悪者扱いされるストレスですが、上記にも述べたように本来は体を守るために必要なものでもあります。 そのため、ストレスをまるで感じなかったり、ストレス反応が鈍かったりするのも逆に問題なのです。 適度なストレスは、やる気励みになることもあります。 自分なりのストレス解消法をみつけて時には気分転換を行いながら、ストレスとうまく付き合っていくきましょう!

【ニュートン別冊 体と体質の科学】より引用

   

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